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Tsuruimura
National
Trust
[北海道鶴居村]
タンチョウの聖地
「音羽橋」からの景観を守る

太陽光発電施設の建設を防ぐ土地取得のために、寄付を募っています

鶴居村との土地共同取得

北海道の東部に位置する鶴居村は、国の特別天然記念物タンチョウの一大生息地。年間を通して国内外から約45万人が、美しい村の景色を目にしようと訪れます。雪裡川にかかる「音羽橋」からは、たくさんの人が、輝く川面と山々に包まれたタンチョウの姿を眺めています。

この雪裡川は湧水からなり、厳冬期でも凍ることがありません。橋の周辺は水位も低くタンチョウのねぐらとして最適な環境であり、冬場の希少な水辺空間には多くの生きものが訪れます。

しかし、この「音羽橋」からの眺めの一部で、大規模な太陽光発電事業の計画が一時浮上しました。今後、そうした事態を回避するために、鶴居村と購入する方針を固めました。タンチョウの舞う美しい景観は、村の大切な資源であるとともに、全国レベルで守るべき貴重な資源です。

この取得費用等につきまして、現在みなさまからの寄付を募っています。この地に馴染みがある、遠方から案じている、タンチョウや自然環境を守りたい、初めて知り興味があるなど、関心をお持ちの方は、ぜひご協力をお願いいたします。

公益社団法人 日本ナショナル・トラスト協会

北海道鶴居村

村名の由来ともなる特別天然記念物タンチョウをはじめとした希少な動植物を育み、雪裡川の下流には日本最大の湿原「釧路湿原」を有する自然豊かな村です。「日本で最も美しい村」連合に加盟、「タンチョウの住まう暮らし」がその登録地域資源のひとつとなっています。

日本ナショナル・トラスト協会

土地を取得することで、その自然環境や文化を永続的に守ることを目的としたNGOです。当協会は、全国で展開されている活動のセンター組織として、将来世代の人々が、豊かな自然を享受できる社会の実現をめざし、トラスト地取得のほか、普及活動、政策提言などに取り組んでいます。

[土地の概要] 所在地:北海道阿寒郡鶴居村字雪裡 面積:75,105㎡ 地目:原野

日本ナショナル・トラスト協会が
この土地を購入する理由・意義

音羽橋からの景観を守る

世界に15種類いるツルの中でも特に美しいと言われるタンチョウ。音羽橋からは、タンチョウのねぐらを安全に観察・撮影できる、世界的に有名なスポットです。雪裡川の清流と借景となる丘陵地が織りなす幻想的な景観は、村の自然を活かした持続的な観光や地域づくりのための、守るべき重要な資源です。

釧路湿原の水源域を守る

音羽橋がかかる雪裡川は、豊富な湧き水のおかげで真冬でも凍らず、タンチョウをはじめとした水鳥や、サケや水草など多くの野生生物を育んでいます。今回取得する土地は、この雪裡川の水源域に位置し、下流側に広がる釧路湿原の豊かな自然を支えるためにも重要な土地です。

国の特別天然記念物
タンチョウの生息地を守る

明治中期には絶滅したと思われていたタンチョウが釧路湿原で再発見されてから、昨年で100年を迎えました。タンチョウは単なる美しい鳥ではなく、日本の自然を守る歴史と現状を物語る、文化・生態系・観光の面で極めて重要な存在と言えます。今回の土地取得は、日本の自然の象徴であるタンチョウが安心してすめる環境を整えることにつながります。

国立公園外の重要な自然を
確実に守る

対象地は釧路湿原国立公園の指定区域から外れた私有地です。今後、大規模太陽光発電施設の建設を防ぐには、自治体による公有地化や、民間団体によるトラスト地化により土地を確保することが有効です。当協会による土地の取得は、自然を守る目的で所有するため他者に譲渡することはありません。村との共同で所有することで、より確実に守ることができます。

特別天然記念物
タンチョウ

日本では主に北海道東部に生息する、全長約140cm、翼を広げると240cmほどもある国内で最も大きい野鳥です。成鳥になるにつれて黒と白のくっきりとした羽へと変化していきます。湿原などの環境でくらし、国外でも、ロシアや、中国北東部でしか繁殖していません。

江戸時代には北海道だけでなく関東でもタンチョウが見られたようですが、明治時代の乱獲で一度は絶滅したと思われていました。しかし、大正13年にわずかに残った個体が釧路湿原で発見され、その後地域住民による餌やりなどの保護活動があり、徐々に数が増えていきます。平成17年には1,000羽を超え、2025年現在、約1,900羽にまで増えています。

ご寄付を募っています

土地購入費の300万円のうち、当協会で150万円の寄付を募っています。今後は鶴居村との共有地として乱開発を未然に防ぎ、タンチョウの舞う美しい村づくりを推進する重要な資源として守っていきたいと思います。

  • 寄付金の使途
    主に土地購入費*
  • 目標金額
    150万円
  • 寄付金
    一口 5,000円~
  • 参加対象
    個人・企業
  • 対象地
    北海道鶴居村字雪裡の原野約7.5ha(国立公園外)
  • 主催
    (公社)日本ナショナル・トラスト協会
  • *当協会の土地代金150万円を上回る寄付が集まった場合は、タンチョウ保護や景観保全を目的とした別の土地購入費として活用させていただきます。

英国ナショナル・トラスト セブンシスターズ:7つの白亜の断崖絶壁が「7人の修道女」に見えることが名前の由来。1950年代にはじまった自然海岸の改変から守るため、英国ナショナル・トラストが買い取りました。

ナショナルトラストとは

19世紀のイギリスで発祥した、ナショナルトラスト。人のみを中心とした開発から、生きものがくらす自然環境や歴史文化が残る環境を、寄付をもとに取得し永続的に守る市民運動です。ピーターラビット™の著者ビアトリクス・ポター™もこの活動を支援し、湖水地方の自然を守るために多大な協力をしました。日本では1964年、開発の危機が迫った鎌倉「御谷の森」がその活動の始まりです。失いたくない環境を市民自らが行動し守る、これがナショナル・トラストの基本理念です。

白保アオサンゴ・トラスト

日本ナショナル・トラスト協会の土地取得

当協会はこれまでに、購入や土地の寄贈により全国60か所、17,649,452㎡の土地を取得しています。希少種の生息地など全国的にみて重要な森や湿原、水源林、美しい風景などを守り、将来世代に引き継いでいくための土地取得に取り組んでいます。

歌才湿原トラスト

自治体との共同取得実績

2015年に北海道・黒松内町と共同で、道内では最古の高層湿原である「歌才湿原」(54,999㎡)を購入しました。町と当協会の共有財産として、維持管理しています。

歌才湿原は、多くの生きものたちが息づく道内最古の貴重な高層湿原で、氷河期からのピート(泥炭)が積み重なってできています。環境省の「日本の重要湿地500」にも選定されていますが、私有地であるこの湿原を恒久的に守るため、黒松内町と当協会が共同で取得しました。